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森山愛子の歌謡劇場 ソーラン渡り鳥

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森山愛子の歌謡劇場  ソ-ラン渡り鳥
冒険家としても知られるリチャード・ブランソンはインタビューを受けていた。
あなたは欲しいものは全て手にいれましたね。もう、何も欲しいものはないでしょう。
しばらく、考え事をした大富豪は、グリグリちゃん。と答えて遠くを見つめた。グリグリちゃん。
若い頃に数百人の大部隊でグリグリちゃんの捕獲にアマゾンの密林を探検した。
グリグリちゃんは15センチの珍獣で魔法も使えるのだった。
一旦は捕まえて、この屋敷に 連れて来たたのだが・・・・・・
逃げらてしまった。
そこへ演歌歌手もやっている秘書の森山愛子が一大事という顔をしてやってきた。
会長、見つかりました。見つかりました。
グリグリちゃんが。
会長、珍獣グリグリちゃんは日本にいます。
よし、日本へ行け。


リチャード・ブランソンの秘書、演歌歌手もやっている森山愛子は田舎の中学校の校門で人を待っていた。
もしもし、あなたは滝沢秀明くんですよね。何か、悩みを持っているみたいな陰のある中学生に声をかけた。
あなたは変わったペットを飼っているでしょう。
変わったペットなんか飼っていないよ。
急に涙目になった中学生は駆け出した。
帰宅途中の違う中学生に聞くと、確かに彼の名前は滝沢秀明と言って、
家は古事記に出てくるような厳かな森に囲まれた神社に住んでいる、
親は神官だそうだ。しかし神社も住んでいる家もぼろぼろになっているという。

このろくでなし、罵声を浴びせながら中年の女が中年の男に茶碗を投げつけた。
金も稼げないくせに賭け事なんかやって、その上、鼻の下を伸ばして女に金をまきあげられるんだから。男は女に一方的にやられた。いたたまれなくなった滝沢秀明は神社の奥の院に入っていった。

ここには彼が三才のとき森の奥で見つけた生き物がいた。動物図鑑を見てもその生き物の名前はわからなかった。その変な生き物は彼の唯一の友達だった。もう十年以上も飼っているのだが全く成長しなかった。

この神社もだいぶ直さなければならないでしょう。
神官の夫婦の前に演歌歌手でもあるリチャード・ブランソンの秘書、森山愛子は札束を山のように積んだ。
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リチャード・ブランソンの目の前にある檻の中には珍獣グリグリちゃんがいた。
ご苦労だった愛子。でも彼は変なものを背中に背負っているが。
森山愛子は説明していいか、迷った。それはあまりにもローカルなものだったからだ。箱みたいなものに竿がついている。
*******

バカヤロー、人間なんて嫌いだ。
滝沢秀明は山の頂上で夕日に向かって叫んだ。
しかし、気を取り直して、あの預言者みたいな老人の言葉を思い出した。
その老人は誰も知らないはずの秘密。
珍獣を飼っていることを知っていた。
それは実は神獣であり、困ったら、これをならせと小さな三味線を二つくれたので片方を珍獣におぶわせた。
滝沢秀明はためしに三味線を鳴らしてみた。

リチャード・ブランソンの屋敷では大騒ぎになっていた。三味線を背負った珍獣が檻を抜け出し、天井を旋回してた。

三時間後には気象観測用の航空機が北極海上を低空で日本に向かう未確認飛行物体を観測していた。